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やっぱり消費税増税の目的は法人税減税 そして労働者の切り捨てへ

2013.09.21 Sat

14:02:35

 安倍総理は、来年4月から消費税を8%にするということを決断しましたが、それだけでなく、法人税の減税だそうです。
 その規模は1兆3000億円(復興増税分も含む)。
 財政再建のための称して消費税大増税の道筋を昨年8月に自民、民主、公明で決めましたが、これでは消費税大増税によって法人税減税の財源を作ったという露骨な構図そのものでしょう。
 財界は、かねてより法人税減税のために消費税の大増税を主張していましたが、その構図がそのまま実現することになります。
 財界は国際競争力の確保のためだ、そうしないとグローバル企業との競争に勝てない、だから法人税減税だと声高に叫び、構造改革の断行を求めていました。
 その財源は、社会保障費の大幅削減と消費税の大増税です。

 この消費税大増税にあわせて低所得層に総額3000億円の現金をばらまくそうです。しかも一時的なものとして。
 食品などを税率を低くするため(といっても現状の5%よりも下がることはない)のつなぎとして考えているようです。
 これだけの現金をばらまためには相応の経費もかかります。消費税大増税の批判をかわそうというには、あまりに場当たり的です。

 他方で、安倍総理は、企業に賃上げの協力要請をしたとあります。
 果たしてこれでどれだけの賃金が上がるんだか。今年の3月にもそのような要請のもとで一部の企業で一時金が上乗せになったりしていましたが、多くは一時的なもの、しかも大企業だけです。

 これでは大企業のためだけの税制「改革」でしかありません。
 財界が企業負担の軽減を主張していたのは、賃上げのためではなく、国際競争に勝つため、要は商品の値段を下げて競争に勝つためです。
 財界が目指すべき社会のイメージは、次のようなものです。

 圧倒的多数の労働者は低賃金で働くこと。それに合わせて生活保護費が「低賃金」を超えないように削減する。

 単純労働しか従事しないので圧倒的多数の労働者予備軍の児童・生徒に対する教育のための税金は使わせない。

 消費税を大増税して実質的に圧倒的多数の国民から絞り上げ、同時に社会保障費を実質的に削減する(生活保護費の額は同じでも消費税を上げれば実質、目減りさせることができる。)

 労働力も自由化させ、いつでも解雇できるようにして使い捨てを可能にすることによって低賃金を実現する。

 これは日本全体をタコ部屋にしてしまうことなのです。
悪政競い合う民自公 国民を切り捨てる財界 日本全体がタコ部屋だ
グローバル校指定? 今、求められる教育のあり方とは
 これでは、農奴ならぬ労奴でしょうが、財界は、国民を労奴にしか考えていないのです。

 そして出てきたのが、「解雇しやすい特区」です。契約条項に当てはまれば解雇は自由。さらには残業代0も目指す内容で、今秋の国会に提出予定だそうです。
「解雇しやすい特区」検討 秋の臨時国会に法案提出へ」(朝日新聞2013年9月21日)

 解雇しやすいとビジネスにとってやりやすく経済が活性化するのだそうです。新自由主義が目指す最たるものがこの労働力の自由化ですが、その「特区」に名乗り上げたのが大阪。やっぱりという感じです。
 このような「特区」というやり方は、テストという意味合いもありますが、むしろ、先行実施という意味合いの方が強く、財界が希望するモデルケースである以上、このようなやり方が対象(今回の法案では「特区で導入する解雇ルールや労働時間規制の緩和は、特区内にある開業5年以内の事業所や、外国人労働者が3割以上いる事業所が対象」(前掲朝日新聞)とされています。)を限定せず、また地域も日本全国に拡大していく危険性が強く、このような制度は「特区」だからといって決して許してはならないものです。

 このような労働者切り捨て政策は時代の流れにも逆行しています。
 全日空が契約社員制度をやめ正社員に切り替えていくという方法で人材の確保を目指す方向に転換しています。
 「お騒がせの社員、アルバイトだから? 日本全体の劣化を憂う
 大阪が「特区」になった場合、大阪の労働者、人材離れに拍車が掛かり、一層、橋下氏が牛耳る大阪の地盤沈下は一層、進むことでしょう。


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